2週間後に抜糸して、怪我は完治すると思っていた。しかし、抜糸の日を確定させるべく数日後に受診したところ、先生の様子が変だった。エコー検査をさせてください、と言われて別室へ。その結果、ケンが切れていた。どうりで足の親指が動かないわけだ。
緊急手術と一日だけ入院です。今から2時間後で、と言われた。なんか、全身の血の気が引いてフラフラになった。一旦、準備の為に帰宅。この最中に「まあ、歳を取ればいろいろ失っていくものだ」と、気持ちは立て直せた。彼女に報告して、準備をして、再び病院へ。
また受診して、いろんな検査をして、病室へ案内された。一日だけの入院と言われたのに、いつの間にか「最低でも数日。状態が悪いと数週間」と期間が伸びていた。
初めての手術は痛くもなく、ただ暇だった。
手術が終わって病室に戻った。トイレ以外はベッドから出てはいけない。トイレも看護師さんを呼ばねばならない。と言われた。結局のところ、僕は菌が広がってなくて2泊3日で退院出来たけど、すごいストレスだった。
ホオジロザメは世界中の水族館で一匹も飼われていない。これは、飼育員の安全を担保する意味もあるが、そもそもホオジロザメはどれだけ飼育環境を良くしても、水槽に入れてしまうと、死を覚悟してでも水槽から出ようとするらしい。と、テレビで見たことがある。たった2泊3日の入院だが、その気持ちは分かる気がした。